チェアの種類

チェアの種類

LC2

近代建築の巨匠ル・コルビジェが生み出したデザインチェアで、5つのクッションをスチールのフレームにセットするだけというシンプルなもの。

意匠権が切れているため、類似品や復刻デザインが出ているので、自室用ならともかく、カフェを開業する場合や、長く使う場合は革製のちゃんとした商品を選ぶことをオススメします。

雰囲気だけ味わいたいということであれば、激安をうたっている安価なものもありますが、PVC(ポリ塩化ビニール)製だったり、縫製が荒かったりして、コストパフォーマンス的に良くないです。

可能なら、こういったデザイナーズチェアのレプリカは現物に触れるか、口コミで評判を確認してからの購入の方がいいと思います。

アームチェア

肘掛け椅子という和名通り、座面の左右両側に肘掛けが付いた椅子。

一般的なアイテムなので、種類も豊富でスタイルに合わせやすいですが、座面よりも高いテーブルにセットする場合は、椅子を引くだけのスペースが必要です。

椅子を引くスペースがないと窮屈な印象を与えるため、オススメ出来ません。

アームレスチェア

肘掛けが付いていない椅子のこと。

背もたれもない場合は、スツールになります。

アントチェア

アルネ・ヤコブセンによるデザインで、世界初の背、座面を一枚の三次元形成合板で制作された椅子。もともとのデザインは3本脚ですが、安定性向上のため4本脚タイプも発売されました。

イージーチェア

休息性を高めるため、座面を低く、奥行きを深く、肘掛をつけ、背もたれの角度を大きくした椅子。

ウィングチェア

耳つき椅子のことで、背もたれが高いハイバックチェアの中でも、背もたれ上部の両側が耳のように前方に突き出た椅子。

ウィンザーチェア

1700年頃からイギリスのウィンザー地方から広まった、椅子の形式のこと。細い棒材をつかった背もたれやろくろ仕上げの脚などが特徴で、植民地時代のアメリカで普及した。

エッグチェア

アルネ・ヤコブセンによるデザインで、卵の殻の一部を切り取ったような形をしている椅子。

オットマン

イージーチェアや一人掛けのソファとセットになった、足を乗せるための台。

回転椅子

脚や座面の下の部分にキャスターが付いていて、回ることが出来る椅子。

オフィス等でよく使われますが、床の素材によっては、床が傷つくのでキャスター周りには気をつけた方がいいかもしれません。

タイヤがゴムのような柔らかいものでなく、合成樹脂のような硬いものが使われていて、繰り返し移動することで床に変な傷がついてしまうことも。

カンティレバーチェア

4本脚ではなく、一端のみが支持されている、片持ち式のチェアのこと。

ギャンギングチェア

横に連結出来る椅子のこと。椅子を整列させて並べる場所に便利。

実質的にはリンキングチェアと同義語だと思います。

コノイドチェア

ジョージ・ナカシマによりデザインされた椅子で、二脚で片持ち梁の斬新なデザインが特徴。

シェーズロング

フランス語で長椅子・寝椅子という意味の座面が長く、背もたれが倒れて手足を伸ばして座れる椅子のこと。

スーパーレジェーラ

ジオ・ポンティによりデザインされた椅子で、重量1.3㎏と軽量で、椅子機能の極限を追及した作品。

スタッキングチェア

スタッキングチェアとは、積み重ねができる構造の椅子のことで収納性、運搬性に優れています。

使用用途としては、レンタル会議室や、講堂、イベント会場等座る人数が変動するような場所での使用が一般的。

ライブハウスを兼ねているカフェ、貸切の頻度が多いカフェ等人数が大きく変動するタイプや、うちカフェ含め、屋外のスペースに椅子を出し入れしなければならない場合は、手間やスペースを考えると使い勝手が良いです。

ただ、基本的に利便性が優先されているデザインが多く、個室等使う人数が変動せず、移動する必要もない場合はメリットが活かせないため、あまりオススメは出来ません。

スタッキングチェアの代表的なものには、アルネ・ヤコブセン(Arne Jacobsen)がデザインしたセブンチェアがあり、そちらはモダンなスタイルにも合うため、人気があるインテリアとなっています。

スツール

背もたれも肘掛もない腰を掛けるだけの椅子。補助的に使われることが多いですが、背の高いものはカウンター用として多く用いられています。

スポークチェア

豊口克平によりデザインされた椅子のこと。日本人の座姿勢に対応した座面の広さと高さが特徴。

スワンチェア

アルネ・ヤコブセンによるデザインの椅子で、ヤコブセン自身が設計したホテルのために作られました。背、座、肘掛けが一体化した美しい曲面が特徴。

セパレートチェア

肘掛の無いもの、片側にだけ肘掛があるもの、コーナー用の各チェアを自由に組み合わせてレイアウトできる。ソファに多く見られる。設置するにはそれなりの広さが必要。

セブンチェア

アルネ・ヤコブセンによりデザインされた成形合板の椅子で、脚部がスチールパイプでスタッキングできるのが特徴。

モダンスタイルなカフェでは結構見かけるアイテムになっています。

ただ、最近はセブンチェアという名前がついているものの、キャスターつきでスタッキング出来そうにないものも発売されているようです。

チャーチチェア:

背面に聖書を入れるためのボックスがついた椅子で、デザインは使われていた教会ごとに異なっている。

何かのコンセプトカフェやカントリー調のスタイルにアクセントとして使うくらいしか、特徴は活かしづらいかも。ちょっとした雑誌とか本を入れるにはいいので、本来の用途ではないですが、読書好きな人にはオススメ。

チューリップチェア

エーロ・サーリネンによるデザインで、チューリップの花のような形状の椅子。

ディレクターズチェア

木の枠組みにキャンバスを張った折りたたみ式の椅子のこと。

よくドラマなどで映画監督などが座ってますが、日常で使うケースはそうそうないんじゃないかと。

デッキチェア

座面と背もたれがキャンパス地の、足を伸ばすことのできる、簡単な折り畳み式のひじ掛けイスのこと。もともと船の甲板などで使われていたのがその名の由来。

自宅のベランダや、リゾート地のカフェなどなら使うこともあるかもしれませんが、普段使いするシーンはあまりないかと思います。

パーソナルチェア

1人がけの休息用の椅子。

ハイバックイージーチェア

背もたれを高くした休息用の椅子。頭まで支えることができるため、イージーチェアと比べて、より休息度が高いデザインになっています。

パスティルチェア

エーロ・アールニオによるデザインで、上下2つのFRP製のパーツを組み合わせただけというシンプルな椅子。水に浮かべて使用することもできるそうです。

バルセロナチェア

ミース・ファン・デル・ローエによるデザインで、バルセロナ万博にてスペイン国王を迎えるために作られた椅子。X字型に交差するスチールの脚が特徴です。

オットマンやスツールを併用することが多いです。

バンケット

上張りが施されたベンチ形状の長椅子のことで、肘掛けや背もたれがない。

パントンチェア:

ヴァーナー・パントンによるデザインで、世界初のプラスチック完全一体成型の椅子。また、スタッキングチェアでもあるので、積み重ねできることも特徴のひとつ。

モダンイタリアのコーディネートを目指す人には人気があり、最近では【Mr.ブレイン】や【アグリー・ベティ】で使用されていたことで、さらに人気に拍車がかかっているようです。

フォールディングチェア

折り畳み出来る椅子。収納や持ち運びに便利。

ただ、収納や持ち運びに便利なものは一般的に耐久度が低いため、普段使いや、何度も折りたたみを繰り返すような使い方には向いていません。

ごくまれに耐久度が優れているものもありますが、あくまで補助的な使用にとどめておいた方が無難です。

チェックするときは変形する部分の支点と、座面の溶接部分が丈夫かどうか見ておいた方がいいでしょう。大抵壊れる時はその2ヶ所から壊れます。

フロアチェア

床に直接座ったときと同じ状態で使う椅子。背もたれが付いていて、脚が無いか極端に短いのが特徴。

フロア生活の多い方にオススメ。

ベンチ

日本では2人以上座ることが出来る長椅子のことで、本来は背もたれのないものを指しますが、背もたれ付きのタイプもベンチと呼ばれます。

特にシンプルなデザインで、素材に布等を使っていないものは屋外に設置してもいいでしょう。

ナチュラルなスタイルに最適。

ラウンジチェア

ラウンジなどに置かれるような休息性が高く、ゆったりとした姿勢で座れる椅子で、厚めのクッションと、体にフィットするようなゆるやかなデザインが特徴。

ただ、最近は本来のデザインとは違うものでもラウンジチェアと呼ぶ場合があるので注意をしてください。

最初のラウンジチェアは、デザインチェアで有名なイームズが、友人の映画監督、ビリーワイルダーのためにデザインしたものだといわれています。

その由来からアメリカでは尊敬する人への価値あるギフトとしてよく贈られるそうです。

また、一般発売された1956年は木材部分が光沢のあるローズウッドベニアでしたが、環境破壊につながるとして、1991年にチェリーとウォルナットのベニアに切り替わっています。

イームズの正規メーカーのハーマンミラー社からイームズラウンジチェアの発売50周年を記念して、復刻版とも言えるサントスパリサンダーが発売されました。そちらは違うローズウッドを使うことでオリジナルに近い風合が出ているため、人気が高くなっているそうです。

合わせてオットマンを併用するスタイルが多く、自宅で使うならオットマンもセットで購入したいですね。

ラダーバックチェア

背板がはしご状に組まれた椅子のこと。発祥はアメリカなので、アメリカンスタイルの部屋や店内に置くのもいいかも。「スラットバックチェア」ともいます。

また、背板にリボンを結んだり、ひだを寄せたりした、透かし彫りの装飾をもった椅子はリボンバックチェアと呼ばれていて、そちらは装飾性が強くなっています。
そちらはイギリス発祥。

リクライニングチェア

一般にも認知されていると思う背もたれや肘掛の角度が変えられる椅子。 ゆったりとリラックスする場合に便利。

ただ、ゆったりリラックス出来る反面、席を回転させないといけないタイプの飲食店や、飲食店として活動しているうちカフェには不向き。

回転が必須でないタイプや、自宅でカフェ気分を味わうためのうちカフェなら、最適です。

ただ、安物や粗悪なモノはリクライニングが故障することが多いので、そこは必ずチェックした方がいいですよ。

リフティングチェア

高さを変えられる椅子のこと。

事務用の椅子などで横のレバーで上下できるものがありますが、あのようにリフティング機能があるものをリフティングチェアと呼びますが、やはり機能の一つとしての扱いが多く、リフティングチェアという名前で売っていることは少ないと思います。

カフェやうちカフェではカウンターくらいでしか見かけたことがないかも。

リボンバックチェア

イギリス発祥の背板にリボンを結んだり、ひだを寄せたりした、透かし彫りの装飾をもった椅子。

執事喫茶のように西洋風で贅沢なイメージのスタイルや、恋人とオシャレなデートに使われるような店ならいいですが、
一般家庭やうちカフェに合わせるにはちょっと難しいように感じます。

もちろん、安価で似たようなものを探せばあるとは思うのですが、他の調度品を椅子に合わせられないと、アンバランスに
なってしまうため、オススメはしません。

また、背板がはしご状に組まれたラダーバックチェア(スラットバックチェア)というのもあり、そちらはアメリカ発祥。

リンキングチェア

連結機能を持つ椅子で、よくイベント会場などで使用されます。

一応、椅子の種類として説明してますが、カフェやうちカフェで使うことはないでしょう。

多分、リンキングチェアという名前で販売している会社やショップはほとんどないと思うので、欲しい場合は『リンキング機能のついた椅子』『横につなげられる椅子』はありますかと聞いた方が早いです。

縦に連結することはないと思うので、ギャンギングチェアと同義語だと思います。

レッド・アンド・ブルー

ヘーリット・トーマス・リートフェルトがモンドリアンの抽象画に強く影響を受け、デザインしたアームチェア。

水平と垂直が強調されていて、一見、昔のコンピューターで描いたCGのようで座り心地が悪そうですが、アームの位置がハマれば結構座りやすいようです。

かなり幾何学的な要素の強いデザインなので、やわらかいイメージのナチュラルなスタイルや、キッチンなどには合わせづらいように思います。

デザイン重視や、サイバーなイメージのスタイルにどうぞ。

実は売ってるのを見たことがなかったり……。

たぶん、自分のサイズで似たようなデザインで作った方が早いです。

ロッキングチェア

一般的には椅子の脚の接地部分が湾曲している前後に揺れる椅子のことで、リクライニング機能が備わっているものは安楽椅子と呼ばれることがあります。
ただ、最近は座面ごと可動する構造をロッキング機能と呼ぶことがあるので、確認した方が無難です。

タイトルとURLをコピーしました